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リネン工場の現場改善&生産管理術
渓流のような細くて速い生産の流れを作る
トヨタ生産方式によるモノ作りには、従来の常識的な方法とは大きく異なる手法が数々有ります。いろいろな意味で一番大きなポイントは、それぞれの工程の能力・能率を最大にして生産する、工程別分業制による「少品種大量生産」ではなく、各工程の生産のタイミングを揃えて、全体の効率を最大にする多能工による「多品種少量生産」だと言えるでしょう。
トヨタ生産方式では「渓流のような細くて速い生産の流れを作れ」とよく言います。反対に「川幅の広い流れのゆっくりとした大河ではだめだ」とも言います。
これを作業工程に置き換えると、工程が次々とつながって、陸上競技のリレーでバトンが次々と手渡されていくように、工程内の仕掛品がスムーズに次々と加工されていくイメージですね。
作業分析・動作分析をする場合に、停滞はムダだと言います。停滞はいつ発生するかというと、理由が何であれ前工程が後工程の能力以上に生産した場合に必ず起きます。どんなにライン内に原材料が投入されても、完成したものしか利益を産みません。毎時完成品になる以上にそのラインに原材料はもちろん、人的労働力、機械設備を投入するということは、ただただ仕掛品を作っているだけ、生産金額に対してコストを押し上げているだけ、ということになってしまいます。
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