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MA値7の優しい水洗いが簡単に
新JIS開始から2年以上が経ったが、業界では未だにウエットクリーニングの盛り上がりは見られない。その大きな理由の一つとして、水洗いはドライと異なり、確立された洗浄方法が無く、職人技的な側面が大きいが故に技術が広まらないことが挙げられるだろう。
しかしこのほど、そんな課題を解決し、今後のウエットクリーニングにおいて、起爆剤となりうる可能性を秘めた水洗機が誕生した。その機械はⓦに関して全国各地のクリーニング店に指導を行っているパステルクリーニング・桑原義行氏監修のもと、新潟県燕市に本社を置く金属加工メーカーの㈱創明工芸が開発した「はごろも」。被洗物を一切動かすことなく、水流の物理的な力のみで汚れを落とし、日本繊維商品めんてなんす研究会(TeMA)の試験で「MA値7」という極めて優しい水洗いを実現、なおかつ主な操作は、電源のON/OFFと水温設定のみということから、属人化することもなく、ウールやカシミヤといった高級衣料の水洗いを簡単に行えるという。
先月、同社の澁木恒利社長と、国内有数の繊維製品の検査機関である一般財団法人 ケケン試験認証センター・獣毛綜合研究所の所長でクリーニングへの造詣が深い丸茂征也氏が、「はごろも」について対談を行なった。当日の対談内容を一部抜粋でお届けする。