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完全無人のクリーニング店が神戸にOPEN

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店内の様子。左が預かり、右が引き取り用のロッカー


日本クリーニング生産性協議会(略称・JCPC、西川芳雄理事長)では先月、西日本委員会・特別セミナーを兵庫県で開催。店舗見学及び、それに関連する取り組み発表などが行われた。今回は白星社クリーニング㈱(本社・兵庫県神戸市、石井大社長)が昨年1月にオープンした、日本初という「完全無人個別ロッカー・クリーニング」について、紹介する。

その店舗は、JR摂津本山駅の近くにあるITクローク摂津本山店(神戸市東灘区)。おしゃれと言われる神戸の中でも、完全無人という新しいことを始めても受け入れてもらえる土壌で、かつ強烈なクレームの少なそうな地域、ということで、その場所を選定したという。

店舗は24時間365日オープンしているので、いつでも受け渡しが可能だが、完全会員制となっており、会員になるためには朝8時から夜9時までに入店し、「ご利用キット」を購入(初年度年会費込みで500円だが、現在は無料サービス中)してから、会員登録・スマホアプリ登録を行う必要がある。

なお、夜9時から朝8時までドアにロックがかかっており、会員以外は入れないようになっている(会員は会員カードを読み取ることでドアが解錠する)。

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完全会員制で、夜間は会員カードがないと入れない仕組み


会員になり、品物を預ける際は、会員カードを機械に通し、預け入れをタッチし、引き取り希望日を選択、自動的に開く預かりボックスに専用バッグに入れたクリーニング品を投入し、扉を閉めて印刷された預かり票を受け取る。後ほど、アプリのメッセージにて引き取り日と利用金額の連絡が届くという。

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タッチパネルの操作で自動的に開く預かりボックスにクリーニング品を投入する


引き取り時は、会員カードを機械に通し、引き取りをタップし、決済画面で金額を確認してからクレジットカードを機械に通して決済を行う。すると、自動的に開く引き取りロッカーから専用バッグを受け取り、扉を閉める、という流れ。

同店で想定しているターゲット層は、①現役で働いている(60歳未満)、②時間や利便性を重視する、③Amazonなどネットショッピングを頻繁に利用している――であるため、▽現金決済なし=クレジットカードを持っていない人は対象外、▽品目限定=現役世代が日常で着用しているアイテムだけを受け付け、▽連絡は基本的にアプリのみ=スマホアプリを使えない人は対象外、と利用する人を絞り込んでいるのが大きな特徴となっている。

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こちらは引き取り用のボックス。横にしたアイフォンとほぼ同じくらいの幅であった

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専用バッグや会員カードが入った「ご利用キット」。初年度年会費込みで500円だが、現在は無料サービス中


なお、同店で取り扱っているのは、ワイシャツ立体(190円)・たたみ(240円)のほか、550円でズボン、パンツ、スカート、セーター、シャツ、ブラウス等、740円で紳士上着、婦人上着、薄手ジャンパー、920円でジャンパー、ブルゾン、ワンピース、1290円でコート、半コート、2100円でダウン(高級ダウンは5000円)等となっており、引き取りロッカーのサイズの問題もあり、毛布等の大物は受け付けない。

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