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《第35号ダイジェスト》デュベ高速化と品質向上へ/〈埼玉県〉 巴協栄リネン㈱入間工場
リネン品質の向上へ品質検査装置の採用が増える中で、両面検査カメラをフォルダーに内蔵して大幅に省スペース化したプレックスの区分フォルダー「KUZ-3」の導入が各地で進んでいる。
巴協栄リネン㈱(本社・長野、武田善彦社長)入間工場では、デュベカバーの高生産・品質向上に向けて一昨年、イージーホークJOY・高速8本ロール・KUZ-3のラインを組んで成果を上げている。同工場を訪問して、高城健工場長に話を伺った。
入間工場は平成22年開設。連洗3台、ロール5台、乾燥機14台などの設備により、37トンの生産能力をもつ。3年前には、東京オリンピックに向けた生産体制の整備として、シーツ・デュベ兼用ラインの投入機をイージーホークハイパーからJOYに更新した。
イージーホークJOYは、シーツのかけやすさとストック機能による安定・高生産の投入機。新機構「ツインズ」は、片方の端をセットするとその投入チャックが先に上昇し、残った片方の端が手元に来るため、端を探す手間がなくなった。また、最大8枚のストックが可能で、作業のムラが解消され安定した生産を可能としている。
同工場ではJOYの性能の高さを評価し、翌年にはデュベ専用ラインにも採用。さらに、同ラインのロールを高速8本ロールに、フォルダーをKUZ-3に入れ換えた。
◆両面検査機構を一体化
KUZ-3は、検査カメラ「ウルトラアイ」をフレーム内に搭載し、さらに裏面検査の機構も内蔵したフォルダー。上部に飛び出していた櫓がなくなり、配管やクリーンバッグ等があっても設置可能になった。
新しいラインの生産性について高城工場長は「以前は時間約520枚だったが、新しいラインでは700枚を目標とした。能力的には十分に可能だが、現在はコロナ禍で物量が減っているため、スピードを落として品質重視の生産を行っている。それでも640枚は生産できており、20%は向上した」と語る。
デュベラインの生産性が上がったことで、隣のシーツ・デュベラインの品物を吸収できるようになり、全体で約1時間の時短になったという。