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クリーニング業を廃れさせない 利益率の改善は「人の問題」解決が急務
完全無人店 福岡に誕生
30店舗有する社長の発案・開発
人件費、光熱費、資材費の上昇が続き、各社が利益減に苦しむクリーニング業界。料金改定も必要だが、中長期的な視点で考えるとそれだけでは抜本的な改善策にはならない。
特に多数の店舗とスタッフを抱える事業者は、人件費の上昇に加えて、フランチャイズ(FC)店主の高齢化や社会保険適用拡大の制度改正なども重くのしかかっている。求人難による人手不足も、コロナが落ち着き始めて再燃している。規模の大きさというこれまでの強みが足枷となって企業体力の低下が否めない。まず解決しなくてはいけないのは「人の問題」だ。
そんな悩み苦しむ事業者への一つの改善策として人件費削減に着眼し、「完全無人」を示したのが、福岡県大牟田市のクリーニング業・㈱龍クリーニング。
約30店舗を抱える同社は、まさに上記の課題に直面しているが、龍大次郎(りゅう だいじろう)社長自ら開発に携わった無人対応の受付ボックス・引取ロッカーを設置し、2022年11月にオープンした福岡市西区の「龍洗濯室 姪浜(めいのはま)店」=下写真=は厚労省・福岡県・福岡市・及び保健所の公的機関から認められたシステム(特許取得済み)で完全無人店を実現。龍社長は「各社が企業体力を付けることでクリーニング業が廃れることを防ぎたい」と同業者に提案していきたい意向だ。
一本の電話連絡を受け、春の訪れを感じさせる穏やかな陽気に包まれた福岡へ。次ページでは龍社長の熱い想いを記し、4ページでは姪浜店の全貌を写真で紹介していく。
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