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ユニットショップを介護施設に転換。決断の理由からビジネスの可能性を紐解く

本店と直営店をなぜ閉めたのか?

東京都東大和市の㈲秩父屋クリーニングの若林和男社長がゼンドラ本社を訪ねて来て語ったことが、何とも変わった内容だったので記者は驚いた。

その話しというのが、実は昨年7月、同社では西武鉄道・東大和駅前にある自社ビルの直営店と、そこから徒歩20分ほどの距離に位置するユニットショップ本店の営業を止めたということである。新規開店の話しとはまるであべこべだった。

ほぼ本紙創刊以来の愛読者だった㈲秩父屋の店舗を取材したこともあるので残念に思ったが、若林社長の話しの真意というのは、ほかにあったのだ。とりわけ近年、親しい同業仲間でも店舗を閉めたという話は少なくない。

■店舗はもっと有効的に活用しよう!

若林社長によれば、今まで一代で築いてきた土地や店舗などの資産を安易に手放すのはあまりにも惜しくはないかと言い、もっとそれを有効活用して店舗を別な新規事業などに展開できないかを考えていいのではないかという提案だったのだ。

なかでも本店共に地域一番の有力店に育ててきたという自負もあるという若林社長。そのような店舗をどのように活かせるのか。例えば通常ならば手っ取り早く同業他社に営業権利を譲渡することも、あるいは土地や家屋ごとポンと不動産物件として売り出すこともできるはずだが、若林社長はそうはしなかった。

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