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濡れないミストで-8℃以上のクールミストLine®/セブンズ・クリーナー

低コストで労働環境改善

人手不足が深刻化する今、離職率の低下のためにも労働環境の改善は必須。なかでもリネンサプライ工場においては、まずは「暑さ対策」が優先課題といえる。

初期投資を抑えながら効果的な暑さ対策が得られ、さらにランニングコストを大幅に低減できるとして、リネンサプライ工場に6000台以上導入されている東横サポート㈲の「クールミストLine」。その評判は多方面の産業にも広がり、自動車業界、金属加工や印刷工場など、様々な製造現場に採用されている。

今回は、導入事例として神奈川県綾瀬市の㈱セブンズ・クリーナーを訪問し、笠間和夫生産統括部長に導入の経緯や効果について話を伺った。

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ユニフォーム中心の工場

セブンズ・クリーナーは31年前、デイベンロイ&サニクリーングループの協力工場として設立し、同グループの首都圏・神奈川エリアにおけるユニフォームを中心に生産している。従業員80名(うち60名で稼働)。

同社では、3年前にトンネルフィニッシャーやユニフォームフォルダー等を導入して生産効率を高めたほか、作業環境改善についても継続的に取り組んでいる。暑さ対策は、スポットクーラーはじめ、これまでいろいろと試してきたと言うが、年々暑さが厳しくなる中で、なかなか作業環境改善には至らなかったという。

笠間部長は、「トンネルを入れる前はプレス機の台数が多かったので、蒸気や排熱で工場内がかなり暑くなっていた。スポットクーラーや扇風機、大型冷風機をつけていても、なかなか暑さを解消できなかった」と語る。

そこで、クールミストを検討することになり、導入先の工場を見学して効果を確認、採用を決めたという。

エアーと水だけで冷却

クールミストLineは、コンプレッサのエアーと少量の水による気化熱で作業場を冷却する東横サポートオリジナルの冷却装置。エアーと水を独自開発の特殊ノズル(特許取得済)でミキシングし、超微粒子(15ミクロン)のミストを噴射。その気化熱で平均-8℃以上の冷却効果を生んでいる。

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濡れないミストを噴霧するロールの仕上げ場

また、超微粒子のミストは95%以上がエアーで、水の量は1分間に7㏄のみと少量。しかも瞬間的に気化するので、作業者や品物が濡れる心配もなく、この「濡れないミスト」がユーザーから高い評価を得ている。

また、従来のスポットクーラーは局所的に冷やせるが、この冷風が苦手という人もいて、体調を崩すからと使用しないケースもある。一方、クールミストは、畳1畳分から2m四方に気化熱式の身体にやさしい冷風が送られ、その清涼感が使用者からも好評を得ている。

クールミストのランニングコストは、1日約44Lの水とコンプレッサの電気代のみ。3.7キロワットのコンプレッサ使用時の1台当たりの電気使用量は0.264キロワットで、スポットクーラー(2口)の1.7キロワットから約85%の低減となる。これにより夏場のデマンドを下げて電気料金を大幅に削減している工場もある。

東横サポートによると、導入工場では、初めは既存のスポットクーラーを併用するケースが多いが、翌年には現場で働く人たちがスポットクーラーに頼らなくなり、よりコストダウン効果が出ているという。なかには、クーラーをすべて撤去したケースもあるという。

仕分けや洗い場にも設置

セブンズ・クリーナーでは昨年6月、クールミスト45台を導入。ミストとなる水は地下水を利用した。

工場1階では、洗い場やロール機の前後の作業エリアに設置。「かなりの効果があった。仕上げ場もよかったが、とくに仕分けや洗い場はこれまでクーラーがなく、また乾燥機からの熱気もあって暑かったが、かなり改善された」(笠間部長)。

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熱気がこもり暑さが厳しかった洗い場の作業環境を改善

コストメリットも高く、クールミストにより扇風機の使用は半分以下になり、昨年夏の電気代は15%ほど低減できたという。  今後について笠間部長は「現在スポットクーラーは機能しない状態。フロン規制の問題があって修理も難しいので、今後はクールミストを増やして対応していきたい。

また、冷風機や扇風機はミストと併用することで、より効果を発揮するかもしれない」としたほか、「昨年は夏場のみだったが、静電気防止にも効果があるとのことなので、冬場に平物の仕上げ場で試してみたい」と語った。

※製品の問合わせ、デモ機貸し出しの申込みなどは、TEL042-737-3292まで。



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