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店舗電話の効率化を図る無料オンラインセミナー 9/11
4月より、電話の自動応答システム(IVR)を導入した㈲伊万里(東京都府中市)の効果検証について追跡取材を続けている。先月末、同店を訪問し、4~6月までの3か月間の運用について話を伺うと確実に業務の効率化が図れていることと、様々な課題が「見える化」され、対策を打てていることが分かり、IVRの有効性が証明される取材となった。
■電話の稼働状況を数字で確認
【表1】の通り、伊万里各店舗の直近3か月間の平均として、1日当たりに店舗で電話を利用している時間は約15分間で、外部からの着信対応が約4分、外部への発信利用が4分弱、内線利用が7分強だった(表では「秒」表記になっている)。効率だけで考えると、「電話を無くしても良いのかな?」という考え方が出てもおかしくはない数値だ。
しかし、いきなり電話を無くすのはかなり大きな賭けであり、まずはデータで確認できる環境に切り替えることが必要ではないかと警鐘を鳴らすのはIVRサービス「電話番頭」を提供する熊本県の㈱アドバンティブ。同社協力の元、実店舗で稼働が始まった。
①店舗の電話
通常は電話の利用頻度も上がる春の繁忙期が含まれた直近3か月間(4~6月)のデータを提供して見せてもらったところ、【表1】のとおり、内線利用(工場や他の店舗との通話)が最も多くなっているのが分かる。これは、導入テスト前後の現場スタッフからの「半分くらいは、工場とのやり取りかな」という肌感コメントを裏付ける結果となった。
また、内線電話を除く外線着信の応答回数は、実働で1日当たり1.5回(取れなかったコールは除く)になっている。そのうちの約4割はお店から掛けた電話への折り返し連絡だった。店舗の電話は内線中心になっているようだ。
表1
②長い電話が散見された
個別の電話利用の中には、2時間を超えるような通話実例も複数確認できた。「報告されていないクレーム対応なのか?」とドキッとしてしまうところだ。また、各月10分を超える電話が1店舗あたり2回前後存在しており、まず10分以上の電話については定期的に店長経由で担当したスタッフへ確認する方法を取ることでチェックするようにした(サービス内では、有料で録音機能も使える)。
同社・岩野専務は「この数字を見た時には、これまで店頭のスタッフ任せにしていたことに少し怖さを感じました。中には身内間で長話をするのもあり、店長経由で注意しました。また報告されていないお客様対応例も見つけました。これからは何が起きているかを察知できるようになったので1か月に1回は、チェックするようにしています」と話している。
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