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私物たたみ自動化!オートフォルダー「AF‐1000J」/三幸社

業務用クリーニング機器の開発・販売をグローバルに展開する㈱三幸社は、今年2月に開催されたクリーニング産業総合展にて、私物洗濯のたたみ工程を自動化する「オートフォルダーAF-1000J」、ランドリー仕上乾燥機「ノンプレスフィニッシャー」のドライ兼用型「ST-9200DJ」等を実演展示し、好評を得た。

◆要望多かったユニフォーム仕様

私物たたみ機「オートフォルダーAF-1000J」は、人手がかかる私物洗濯のたたみ作業を自動化する機械として注目され、発売以来、実際に私物洗濯工場で稼働しながら、現場の声をもとに改良が進んでいる。

同機は、Tシャツ、パジャマ、タオル(バス、フェイス)、ズボンなど様々な品物に対応。左右のクランプに両端(肩部分など)を差し込むだけで、長さ検出センサーが二つ折り、三つ折りなどたたみ方を選択する。ズボンなど幅の狭いものは中央のクランプに差し込む。

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手作業のたたみ工程を機械化するオートフォルダー。オプションでユニフォーム仕様・アパレル物流仕様もラインナップし、活用の幅が広がった

自動でたたまれた品物はスタックされてコンベア排出する。靴下など小物は手だたみとなるが、スタックしたものを一時的に投入者側へ排出し、合流させることができる仕組みになっている。生産能力は時間最大400点。

また、私物のほかにも要望の多かったユニフォームやアパレル物流に対応する仕様(オプション)も開発。私物仕様ではコンベア搬送での荷崩れがないよう、たたみサイズをやや幅広としているが、ユニフォーム仕様では幅の狭い仕様も選べ、品物の種類に合わせ最大50コースの設定ができる。また、クランプ途中停止選択(ボタンかけ作業用)・自動排出有無・枚数設定なども可能。

アパレル物流仕様については、1点ごとの排出のため、たたみ幅の狭い仕様としているほか、スタックの際のプレス機能をなくし、効率を高めている。

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ユニフォーム仕様のコース設定は50種類。厚さや折り方、枚数、排出方向等を設定可能

◆厚さ検出の精度高め、たたみ品質アップ

改良により日々進化を遂げるなかでも、新機能で品質向上につながったのが「厚さ検出の精度向上」。私物仕様とアパレル物流仕様では、自動で品物の厚さを検出し、それに適した動作により、厚い品物が途中で詰まったり、逆に薄い品物が落下したりするミスを防いでいる。厚みのあるスウェットのズボンにも対応できるようになるなど、この改良により、たたみ品質がより向上している。

また現在、防塵服のつなぎのテストを重ねており、手作業で手間のかかる防塵服のたたみを自動化するオプション機能により、時間240点の生産性を目指している。

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滑りやすい素材でたたみにくい防塵服もテスト中。時間240枚を目指す

◆ノンプレス仕上がり評価「品質重視のユニフォームラインに」

圧倒的なシワ伸ばし能力で好評のノンプレスフィニッシャー。同機は元々、綿100%などシワの多い衣類をノンプレスで乾燥仕上げするために開発されただけに仕上がり品質は高く、しかも予備乾燥なしの濡れ掛けにより「乾燥待ち」というボトルネックを解消。さらに、シワが原因の手直しや再洗いの減少により、生産性アップや省人化を図ることもできる。

展示会で実演を見たユニフォームを扱う業者からは、「シワがここまで伸びるのはすごい」「品質重視のラインに使える」「手直しのプレス機やその人員を減らせる」と高い評価を得たという。

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ドライ兼用のノンプレスフィニシャー

◆生産能力向上で協力工場の拡がりに期待

新製品「ジェネシスST-9200DJ」は、ユニフォーム仕上げのほか、ドライやウェット品などの仕上げも可能となり、ホームクリーニング工場の生産効率を大幅に向上させる設備としても注目されている。

これにより、ドライ品などクリーニングの通常生産が時短となり、空いた時間でユニフォーム等を受け入れられる生産能力を持つことになる。需要が拡大するユニフォームレンタル市場において協力工場の不足が課題となる中、協力工場またはその候補にジェネシスが導入されていけば、ネットワークの拡大につながると期待される。

なお、オートフォルダー、ノンプレスフィニッシャーとも本社ショールームに常設展示しており、その性能を実機テストで確かめることができる。

※ショールーム見学・テストの予約や両製品についての問合せは、TEL042-621-1182まで。



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